楔6本目 始業

今日から本格稼働した。気合が入ったから、自分が仕事があることに心の底から感謝できたから、と言って、目の前の状況が良くなるわけではない。むしろ、もともと高かったのがさらにはるかに高くなってしまった理想と、邪念が取れたことによってよりクリアに見える自分のレベルの低さとのギャップに苦しむことになるのだ。しかし、不思議に自分に落ち度があっても自分のことを過度に自己批判することもなく、周囲の同僚のことを素直に信じることができた。仕事ができる今日一日を心の底から有り難いと思えた。そもそも、「こう考えなければならない」「感謝をしなければならない」といった思考で自分を縛り付けていたところがあり、無理に何を考える必要もなく、心の底から感謝の心が浮かんでくるのだ。今の環境が自分にとってベストであるわけはなく、昨年の自己申告を軽率に出してしまったがゆえに今があることも十分に承知であるが、過去は変えられないのだ。仕事をしながら、高校卒業時に取らなかったもう一つの道で楽しそうに仕事をしている自分、一度だけそちらの道に再チャレンジするチャンス、その道に偶然同時期に再チャレンジをしていた高校の同級生の晴れやかな姿を思い出した。まあ仕方ないのか、と冷静にみられる自分もいた。仕方ないのだ。自分が選択を誤ったのだ。選択を誤ったなりに、ベストを尽くさなかった自分が問題なのだ。過去には絶対に戻れなく今を生きるしかなく、そしてそれでも人生は続く。それだけが事実であり、私は今の職場でベストを尽くすしかないのだ。39歳の平凡な会社員に、職業選択の自由はもはやないこともわかっている。18歳のころと比較してみたら現実は絶望的だが、私の心は静かだ。もう何も変えられないからだ。これから自分が満足できる人生を作っていこう。まだ60年、時間だけは残されていることに感謝しようと思った。

 

朝の祝詞、筋トレ、感謝、日記、5分掃除、30分投資、全て実施。